8曲入りミニアルバム。
リード・チューンは一曲目、「ここだけの話」ということになるのでしょう。複雑怪奇なリズムと自由奔放なメロディを、力強いバンドアンサンブルと陽性のヴォーカルで引っ張るアンセムです。異形としてのポップ、チャットモンチーというロック・バンドの先鋭性がいきなり全開。
以降もそれを体現する佳曲揃い。続く「キャラメルプリン」は、サビを中心にお前らブラフマンかっつーほどざらついたエモ感のある曲ですが、歌ってるのは夕焼けの公園でキャラメルプリン食ってる光景だってw 「青春の一番札所」「また、近いうちに」というローカリズム楽曲はこのミニアルバムの大きなキャラクタで、正直いちリスナとして微笑ましさ以上のものを感じられませんが、「雲走る」「My Sugar View」といった、どこか掴みどころのないヒリつきを走らせる曲は、チャットモンチーの最近影を潜めていたキャラクタで興味深く聴いたし(あるいは初期楽曲か?)、「あいかわらず」はいかにもクミコンらしい細やかさで、「友達以上恋人未満」のふたりの関係を描く、悶絶のピュア・ラブソング。ストリングスまでいれちゃって、ニヤニヤが止まりません。
かようにフルアルバムに匹敵するバラエティの楽曲を聴かせる中で唯一、あっこ詞曲の「セカンドプレゼント」だけは、なんかプリンセス・プリンセスみたいでダサかったりするのも、まあ御愛嬌。
まあでも、「ここだけの話」は群を抜いてかっこいいね。これは久々にえっちゃん詞曲だけど、「やさしさ」にしろ、近作特にキレてきてるね。いいよいいよー。
- アーティスト: チャットモンチー
- 出版社/メーカー: KRE
- 発売日: 2010/10/27
- メディア: CD
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