上野千鶴子『スカートの下の劇場』河出文庫

ネタバレ特になし。
サブタイトルに、「ひとはどうしてパンティにこだわるのか」。
「こだわるのか」、という問題提起ですが、実際それから語られるのはジェンダーセクシュアリティ、より各論的にはボディ・イメージの形成とその非対称性、きわめて著者らしいテーマです。下着にまつわるニッチなサブカル論ではありません。論旨は明快にして刺激的で、それもまた著者「らしい」ところ。
多種多様な「パンティ」と、それにまつわるイメージの図版が数多く挿入されていて、電車の中で周りの目が気になってしょうがありませんでしたと。
それも含めて刺激的でいいブックデザインだと思ってたら、装丁は鈴木成一だった。こいつ!
評価はB。

スカートの下の劇場 (河出文庫)

スカートの下の劇場 (河出文庫)