大田俊寛『増補版 オウム真理教の精神史』春秋社

ネタバレ特になし。

副題に掲げられた「ロマン主義全体主義原理主義」の思想史を辿り、その行き着く果てとしてのオウムを繙く論説。

宗教思想史の研究者の本ということで、思想の解説に多く頁が割かれ、事件についての論説は中盤以降。本格的な思想史の読み物で、オウム関連書では珍しい読み心地。

ジャーナリスティックなものは混淆甚だしいので、この質実剛健な研究書は貴重です。

記録のみ。