ネタバレ注意。
君たちはどう生きるか、どう愛するか、についての短編集。
近作を読むたび毎回同じことを思うけど、あーやっぱいいよな舞城は、「正しい」よな、と。初期ではその「文圧」に魅了された気でいたけど、肝心なのはその根底にある思考、アティテュードのまっすぐな正しさであって、そこに痺れる憧れる。
「ほにゃららサラダ」で高槻くんと別れるシーン、「僕が乗るべき遠くの列車」の232p冒頭の3行、いずれも素晴らしかったけど、やはり表題作における《パン・ツー・マル・見え》のシーンは出色中の出色でした。ここ10年読んだあらゆる文章の内で一番笑ったわ。かわいすぎる。
もっともっと広く読まれるべき、青春恋愛小説のマスターピース。
評価はB。