舞城王太郎『JORGE JOESTAR』集英社

ネタバレ注意。
いつも舞城成分補給をありがとうございます、ということで貸してもらった舞城JOJO『ディスコ探偵』ライクな多次元カオティック・ミステロイド
amazonのレヴューにたくさんいらっしゃるような、初舞城だったJOJOファンの方には同情をおぼえもするけど、しかし俺はこういうもんだと思ってたし、むしろこれこそが舞城ワールド、リサリサもナランチャもかわいいし、カーズ*1は萌えるしペネロペのスタンド超強いしで、とにかくヘラヘラと笑って読んだ俺は勝ち組だと思いました。
一節そのカオスぶりを引こう。

「よーしてめえら出発だ!」とナランチャが言うけど「よーし行こう!」と調子を合わせるのも僕だけだ。
「ねえ、あんたたち仲間じゃないの?何このしーんとした空気……」とペネロペが言うけれど、しようがないのだ。僕は一応紹介する。
「ペネロペ、こちらがさっきも言ったけど、カーズ。究極生命体ね。で、こっちの宇宙服姿の紳士が宇宙飛行士のエンリコ・プッチ
(561p)

究極生命体ね。じゃねーよw
キャラやスタンドのズラし方なんか7部以降の流れを踏まえて正道だけど、《ビヨンド》共々未消化*2だとか、4部フリークとしては吉良にもったいないオバケとか、やっぱ『ディスコ探偵』レベルの文章のキレはねーなとか、いろいろあるにはあるけど、とにかくヘラヘラ笑って読んだらいいと思うよ。
評価はB。

JORGE JOESTAR

JORGE JOESTAR

*1:登場シーンからして爆笑の「半裸の男」、七割が彼を愛でるための小説。

*2:つったって正典だって要素消化しちゃいねーけどな。