大山誠一郎『アリバイ崩し承ります』実業之日本社文庫

ネタバレ注意。

アリバイ崩し縛りのシリーズ短編集。

正統派で、質の高いパズラー連作、さすがです。2019本ミス1位もむべなるかな。

トリックの趣向がバラエティ豊かで、「アリバイ崩し」という形式の持つ可能性を押し広げています。事件全体の構図とトリックの絡みにおいては第一話「時計屋探偵とストーカーのアリバイ」が、トリックそのものの巧緻においては第二話「時計屋探偵と凶器のアリバイ」が、アリバイものの苦手なヌルいミステリ読みにも鮮烈でした。

しかし時乃の決め台詞にはどうしても笑ってしまったな…明白にぺこぱのせいだよ!!

評価はB。

アリバイ崩し承ります (実業之日本社文庫)

アリバイ崩し承ります (実業之日本社文庫)