原田マハ『暗幕のゲルニカ』新潮文庫

ネタバレ注意。

第二次大戦/スペイン内戦下での「ゲルニカ」成立過程と、9.11以降の社会情勢下での流転を描く、アート・サスペンス。

キュレータの仕事のディテールと、パリ万博と「ゲルニカ」作成の舞台裏は面白かったけど、フィクションとしてそれ以上のものは得られなかった。ストーリィが単純すぎるし、主人公・瑤子は、交渉では上司にオンブにダッコで、あげく攫われて、何もやってないやん…という感じ。

まあしかし、現地まで観に行かなくてはならない画がたくさんあります。今まではなにはなくとも「カササギ」だったんだけど…。

評価はC。

暗幕のゲルニカ (新潮文庫)

暗幕のゲルニカ (新潮文庫)