『高橋和巳 世界とたたかった文学』河出書房新社

ネタバレ特になし。
高橋本人のインタヴューや三島との対談などのテキストと、現在/過去のエッセィ・評論/追悼文などで構成した特集本。復刊のみならずこんな本まで出してくれて、ホント河出さんに足向けて寝られませんわ。
しかし高橋を世に出した河出の名物編集者・坂本一亀って、アホアホマンのパパやん…日本の文化芸術に対する貢献、史上ナンバーワンの親子ちゃうか。
…とりあえずそんな外延的な感想しか書かないけど、この作家はライフワーク的に読んでいくと思うので、この本も折にふれて開くことになると思います。武田泰淳の追悼文の中の、高橋作品を表したセンテンスは、そうしたモチベーションを一層かきたててくれる名文でした。

それは、破壊したいという気持ちをそそられるほど、したたかなものであり、築きし者の腕のちからを、次の時代の破壊者の腕につたえてくれる何物かである。
(101p)

記録のみ。

高橋和巳

高橋和巳