岩井志麻子『悦びの流刑地』集英社文庫

ネタバレ一応注意。
貧民窟である姉弟が送る爛れた愛欲生活と、その姉が盲目の弟に伝え聞かせる、ある女流作家の小説が交錯する、幻想官能小説。
官能描写はノリノリだけど、小説全体のプロットやイメージは、ややおざなりなものに感じてしまった。長編を支え得るものではなかったように思う…シマコの長編では往々にして思うところだけど。
やっぱり短編の作家だと思うなー。
評価はC。

悦びの流刑地 (集英社文庫)

悦びの流刑地 (集英社文庫)