今邑彩『盗まれて』中公文庫

ネタバレ注意。
ミステリ短編集。家族や夫婦関係にまつわる謎を、手紙や電話を道具立てとして描く。
プロットは意外性を志向して組み立てられているけど、端正な話法の中で、すぐにそれが見えすいてしまうものが多いように感じた。俺みたいなすれっからしになると、「あーやっぱりね」って印象の作がほとんどだったな。
名前ネタが多いのも安易に感じてちょっと食傷するけど、「白いカーネーション」のラストはじんわり染みてよかった。
評価はC+。

盗まれて (中公文庫)

盗まれて (中公文庫)

読んだのは旧版ですが。