ネタバレ一応注意。
なんかフィルム・ノワールのノベライズみたいな話だな…と思ってたら順番が逆だった。ロマン・ノワールね、狙って書いてるのね、恋愛とかオカルトとかミステリとかいろいろ節操ないけど、最初はまず和製ロマン・ノワールの書き手だったのね、という再認識の本。フィルム・ノワールだってマトモに観た記憶ないんだけどさ*1。
で、端的にはパリを舞台にしたノワール/ピカレスクです。自分にとって新鮮なジャンルだったってこともあるだろうけど、さすが得意ジャンルの筆も堂に入って、安定した愉しい小説でした。テンポ抜群、キャラクタも魅力的。特にジミーは素敵だった。映像化するなら浅野忠信だな!
ラストも寂寞としていていいな…こういうところがハリウッド映画と違うとこよね。
評価はB。
- 作者: 藤田宜永
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1997/07/01
- メディア: 文庫
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