村上龍『ラッフルズホテル』集英社文庫

ネタバレ特になし。
電波系の女優と、その愛人のカメラマンと、ガイドの男の三人が、シンガポールでうだうだやる話。
自意識の幻想だけの小説で、ストーリィはもちろん、イメージや文章にも惹かれなかった。紀行趣味もなんだかスノッブで、厭な感じ。
作者自身が撮った映画のノベライズらしいけど、100%コケとるやろ、こんなん。あとがきでもなんか褒められてるけど、主演、藤谷美和子だって話だし…。
なんか、「うわあ…」って感じ。
メモ。《肌の表面だけがお互いを許し合っているような》(63p)ってセンテンスだけ、キザだけどちょっとよかった。
評価はC。

ラッフルズホテル (集英社文庫)

ラッフルズホテル (集英社文庫)