ネタバレ一応注意。
乙一によるジョジョノベライズ。
俺は完全な4部フリークなんだけど、凄く楽しめました。「日常に潜んでいる」ってことと、「パーソナリティとスタンドの一致」が4部のスタンド使いのキモだと思うのだけど、康一と由花子の連携も含めた「犯人探し」の要素と、主人公とその「両親」を巡って描かれるドラマ性とで、その両者の期待を十全に満たしてくれたと思います。母親の意思のドラマを経て描かれる、生来のスタンド使いとしての拓馬の能力の必然性には、相当のカタルシスがある。
バトルに関してはまあ及第点、のレベル。まあ億泰の活躍は良かったかな。そんなことよりトニオが出て来たのが良かった。
んだけどまあアラもあるにはあって。【The Book】に関してはどうしても【ヘヴンズ・ドアー】とカブってる感が拭えなかったのと、時折入るメタ視点の意味が分からんかったこと(どうせなら髪型の伏線回収してくれりゃよかったのに)、そして仗助に喧嘩売る必然性がいまひとつ。その辺の「もったいなさ」が、ラストの悲哀に繋がってると思えばいいかな。
ジョジョ好きなら読んで損なし。
評価はB+。
The Book 〜jojo's bizarre adventure 4th another day〜
- 作者: 乙一,荒木飛呂彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/11/26
- メディア: 単行本
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