宮部みゆき『長い長い殺人』光文社文庫

ネタバレ注意。
ある連続殺人事件が、それに関わる人々の「財布」視点で語られる長編ミステリ。
ロス疑惑を思わせる劇場型の犯罪を描いて(大好きなネタ)、またそれぞれの登場人物を描き分ける宮部の手腕は確立されており、まずは惹き込まれる。まあ肝心の真犯人の造形と、それが事件に絡む手つきに若干の無理筋感があって*1評価はそれなりになってしまうけど、愉しめる小説であったことは間違いない。
そもそも財布視点の必然性もうまく感じ取れなかったりしたけど、まあオフビートオフビート。
評価はC+。

長い長い殺人 (光文社文庫)

長い長い殺人 (光文社文庫)

*1:リアル読了から一か月経って、もう何も憶えてないんだが…。