ネタバレ注意。
上越／東北新幹線での同時服毒死の謎に、盛岡での中学生いじめ死事件が絡む、吉敷竹史シリーズの長編。
途中まではまあ、ご都合主義な部分、冗長な部分の目立つ凡作だなーと読んでいたけど、真相はなかなかにアレなダイナミックさがあって、怪作でした。
私刑容認の真相はいじめ題材の社会派として短絡的だし、霧の校庭で中学生たちが花束振ってる情景が、島荘本格ミステリーの詩美性かと言われると、なんとも…という感じではあるが。
『Y』の構図の反転とか、らしくなく小粋なことやってんなーと思ってたけど、結局そんなんどうでもよくなって、力技でシメられました。
評価はＣ＋。
