芦辺拓『三百年の謎匣』角川文庫

ネタバレ一応注意。

ある手稿に記された、様々な異境で起こった事件が、現代の森江春策が取り扱う殺人にリンクする、連作冒険活劇ミステリ長編。

なかなかに心躍るアドヴェンチャー小説が並んでいて面白いが、各々の短編ミステリとしての完成度、それらが連鎖する連作長編としての妙味、いずれももう一段のものを期待してしまうな。

愉しい小説ではあるので、ないものねだりだが…。

評価はC+。