桜庭一樹『青年のための読書クラブ』新潮文庫

ネタバレ注意。

マリアナ学園と、その歴史の裏に息づく「読書クラブ」の興亡を描く、青春ゴシックロマンス・クロニクル。

独特の風情とケレン味は文章にもキャラクタにも通底していて、桜庭ワールドの浪漫と毒に浸らせてくれます。

せっかくのビブリオマニアックな要素がもっと立ってほしかったのと、クロニクルの決着としてはもう少々のダイナミズムがあるとよかったな…。

評価はC+。