北村薫『慶應本科と折口信夫 いとま申して2』文春文庫

ネタバレ特になし。

父・宮本演彦の青春を繙く、北村ファミリィ・ヒストリィの二。タイトルの通り、慶應本科で折口信夫に師事する、学究と観劇の日々を描く。

戦争に向かう世相の中、身辺の不幸や困窮に悩む昭和インテリの青春期。こんなにこまやかに思いをいたしてくれるなんて、父親としてこんなに面映ゆくも嬉しいことはないだろうなと思いつつ、まあ読み物としては風俗描写がメインの感興だったわ。

記録のみ。