ネタバレ注意。
IWGPシリーズ第六作品集。
全体的にヌルいし、プロット甘いし、モノローグもキレなくなったな、とは思ってしまう。今までの各話で存在感発揮してた、マドンナ的女子キャラの魅力が再生産的になってきたのも痛い。
でも、表題作や「野獣とリユニオン」のラスト、捉えようによっては甘々な展開でも、なんだかじんわりと染みてくるヒューマニティがあって、それはこの作家のセンスだし、このシリーズを見限れないところだなあと思うよ。
中では「駅前無認可ガーデン」がよかったな。ラストのモノローグも、この本の中では一番素敵。
評価はC+。
灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパークVI (文春文庫)
- 作者:石田 衣良
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: 文庫