東野圭吾『分身』集英社文庫

ネタバレ注意。

札幌と東京にそれぞれ暮らす二人の女子大生の、運命の交錯を描く長編。

ネタは早い段階からあからさまなので、どうしてもウダウダと冗長に感じてしまうし、キャラクタもエピソードもいちいち安っぽい。

二人が出会う場面こそ、さんざん引っ張っただけあって名シーンだとは思うが、それで物語がきちんと完結したとは思えないなあ。背景にある政治権力との絡みも有耶無耶になってしまってて、クズに報いがないのが厭だわ。

評価はC。

分身 (集英社文庫)

分身 (集英社文庫)