V.A. 『極東最前線3』

eastern youth主宰のツーマンライヴシリーズのコンピレーション、第三弾。
前作二枚組の量感には及ばないが、その密度においてはまったく劣るところのない多士済々、というかむしろ魑魅魍魎か。
アヴァンギャルドな路線の皆さまには、やはり自分の素養が至らない部分が大きいので、フォーク路線とか、あとはむしろヒップホップの方に惹かれる部分が大きかったです。
そうだね、その意味では竹原ピストルの諸々含めてキチガイな感じとか最高だし、赤い砂漠の貧乏臭さを極限まで煮詰めて転化した情念にも微笑む。田我流のトラックとフロウの美しさにはやっぱあの最高にカッコいいタイトルのアルバム聴かなかんかなーと思うし、group_inouのフィジカルな快感はさすがだけど、彼らはこのアルバム周りの企画の映像の方も面白すぎて。
でもやっぱ一番感慨が深かったのはHINTOかなー。「しらないまち」という曲には、かつて死ぬほど聴いて踊ったスパルタローカルズの、陽性の狂気が懐かしくも清新に聴こえて。BRAHMANはなんかクリスマスソングみたいだし、バンアパはかっけーけどほぼインストだしで、ガッツリ聴いてるバンドが正統的に歌ってくれてるのが、五年ぶりぐらいのコウセイ曲だけってのも大きいのかもだけど。もうイントロからコーラスワークまでそのまんまで、嬉しくって笑えるよ。知らん間にドラム以外スパルタのメンツに戻ってるし。
あ、主宰バンドのこと書くのすっかり忘れてたけど、若干食われるのはこのコンピの恒例行事。そしてそれを俺がエントリの〆にするのも。

極東最前線3

極東最前線3