eastern youth 『心ノ底ニ灯火トモセ』

11th。
bedside yoshinoもまだ全部書いてないのに…と思ったが、ちょっと書かずにいられなかった。
かっこよすぎる。感激に嗚咽が漏れてしまうぐらいに。

泣くな青き心
泣くな苦き心
届かざるを嘆くな
その遠さを悲しむな
泣くな暗き心
泣くな弱き心
その一歩を恐れるな
その一言を恥じるな
(「這いつくばったり空を飛んだり」)

もう、こんなん、滂沱の涙。
歩幅と太陽』の頃から、パンクへの先祖帰り的な闘争姿勢は感じ取ることができましたが、それをさらに推し進めた、シンプルで力強く、確信に満ちた作品です。
『感受性応答セヨ』や『DON QUIJOTE』の二大フェイバリットみたいに「唄ってる」作品ではありませんが、インディーズ期の荒々しさを取り戻したような吉野の「ボイス」、猛り狂ったギターと鉄板のバンドアンサンブル、廃番入れたら14枚目のアルバムにして、こんな「闘ってる」感の滾った傑作をものしてしまうのが、まさにエモーショナル・ハードコア、その代名詞たるイースタンユースの面目躍如でしょう。
どの曲もそれぞれの核と表情で胸を打つけど、特に高揚の意味においては「ドッコイ生キテル街ノ中」と「這いつくばったり空を飛んだり」、静と激の鮮烈な「東京west」、やぶれかぶれの絶唱「尻を端折ってひと踊り」、闘争のメッセージがアツい「砂を掴んで立ち上がれ」「直情バカ一代」といったあたり、特に「巡業」が楽しみ過ぎる。もうチケット買ったし。

体勢を立て直してやり返せ
叫べ 今日を生きている その声で
白旗を降ろして染め直せ
我等 今日を生きている その色に
(「直情バカ一代」)

「応援歌」だとか、そんなコピーで売り出されている歌は大概がゴミだから、あまり好きな言葉じゃないんだけど、だけどイースタンの歌は、僕にとってはいつも最高の「応援歌」であり続けてくれるのです。
そういう人々に、傍らで燃える、灯火の一枚。

心ノ底ニ灯火トモセ

心ノ底ニ灯火トモセ