吉本ばなな『ハードボイルド/ハードラック』幻冬舎文庫

ネタバレ特になし。
どっかで短編一本ぐらいは読んでたかもしれないけど、意識の上では初めて読む吉本ばななです。
…うーん。小品二編のこの本が特別にそうなのかもしれないけど、こんなにヌルいのか、という感じでした。
「ハードボイルド」と「ハードラック」という二編。前者はホラー成分がファニィだったし、胡散臭い田舎のホテルという舞台設定が好みだったのでまだ読めたけど、後者はまったく受け付けなかった。恋愛小説としても、「病床小説」としても、惹かれる部分がなかった。
基礎となる文章をはじめ、感性表現においてまったく「キレ」というものを感じない。こういうまったりした感じを楽しむべきなのかもしれないけど、だったら俺はこれ以上読まなくてもいいや。
奈良美智の絵も、効果が上がっているとは思えないな…好きなんだけど。
評価はC。

ハードボイルド/ハードラック (幻冬舎文庫)

ハードボイルド/ハードラック (幻冬舎文庫)