八神ひろき「DEAR BOYS 1-6」講談社漫画文庫

あーこれ、酷いな…。

デッサン力がない*1のも、トーンを多用した画面構成がどうしようもなく時代遅れなのも、まあしょうがないし、これから上手くなっていくだろうけど、作画の面で決定的なのは表情。特に女性キャラを中心に、登場人物が浮かべる表情がどうしようもなく受け付けない。だから特に恋愛絡みの描写はまったくお寒い限りで、哀川宅での夢津美との2ショットシーンなんて、背から真っ二つに破り捨ててやろうかと…。

これは絵の巧拙の問題ではなく、作品としての志向性の問題だろうから、多分ずっと相容れないんじゃないかなあと思います。描き下ろしの表紙なんか見てても以降絵はシャープになってくみたいだけど、それがいい方に出るといいけどね。

ただここまでの時点では、類型的なキャラクタ、ストーリィ共に見るべき点は皆無に近く、スポーツマンガとしての高揚感も感じられなかった。作品全体に漂うなんとも浮ついた空気がとにかく不快。時代性云々もあるけどむしろ些末事だな、そんなもん。

とりあえずあと6冊あるので、読みます。

DEAR BOYS(1) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(1) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(2) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(2) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(3) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(3) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(4) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(4) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(5) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(5) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(6) (講談社漫画文庫)

DEAR BOYS(6) (講談社漫画文庫)

*1:マグカップの大きさには笑った。あ、これも哀川宅のシーンだ。