牧野修『王の眠る丘』ハヤカワ文庫JA

ネタバレ一応注意。
「ハイ!ノヴェル大賞」とやらの受賞作らしい。新人賞荒らしだったんやなーこの人。
で、直球の異世界ファンタジー小説ですが。東洋系で、オリジナルのケモノ(と蟲)に乗って、大陸横断レースがメイン。筆力は確かな作家であるので、ファンタジーとしての世界観とストーリーにも没入感があるし、「鉄輪」のおばちゃんはじめキャラ立ちもまあまあ、ラストのオチもSF的創造性を加えている。
んでそれ以上に思ったのが、この「大陸横断レース」ってのは、特にファンタジー世界を読者に提示するには、なんとも効果的なプロトコルなのだなあと思った次第。たとえば言うまでもなく、『STEEL BALL RUN』とかね。
評価はC+。

王の眠る丘 (ハヤカワ文庫JA)

王の眠る丘 (ハヤカワ文庫JA)