ネタバレ特になし。
エド・ゲイン、ヘンリー・リー・ルーカス、アンドレイ・チカチロ、ジェフリー・ダーマー…世界犯罪史上に名高い殺人鬼たちの、生い立ちから凶行、そして現在あるいは最期までの肖像。
現在国内ホラーの最前線にいる平山夢明の、まだノンフィクション・ライタ稼業に軸足のあった時代の作品、さすがの暗黒ぶりです。「こういうの」には耐性がある方だと思うし、実際「好き」…という言い方が憚られるから「興味があって」読んでいるわけですが、そんな俺でも実際身体に不調をきたすほどに、作中漂う血腥い瘴気には侵食力があります。
禍々しいものをちゃんと禍々しく書けるというのは筆力です。実際著者もスタッフも書いててオカシくなったらしいけど、そりゃそうだわ、と自然に思える、奇書ならぬ凶書。
評価はB。
- 作者: 平山夢明
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 1999/08/10
- メディア: 文庫
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