安童夕馬/朝基まさし「サイコメトラーEIJI 1-4」講談社漫画文庫

なんでこんな懐かしマンガが本棚に全巻揃っているのでしょう…誰か教えてください。
当然のように処分対象ですが、欠点の多く目につくマンガですね。中坊の頃は喜んで読んでたけど、今の中学生は果たしてコレを読んでくれるだろうか。
まず何より作画のレベル。この人、人のカオ描くのは好きみたいだけど*1、身体のデッサンがまったく取れてないよね。気に入らない。
次にパクリ。「羊たちの沈黙」をはじめとする、サイコスリラーの先行作品からのあまりにも直截的で、開き直ったパクリ。沢木というキャラクタの扱いについては、まあこれはあまりにも有名な「形式」なので許せる気もするけれど。でも気に入らない。
ほんであといかにもマガジンらしい、ヤンキー要素とシモ・エロネタの乱発。全っ然笑えねえけど、「サイレント・ストーカー」の回がラストでいきなりヤンキーポエムになったのには唯一失笑した。中坊の時にいくらお世話になってたとはいえ、マガジンのこういうテイストは非常に気に入らない。
細かいツッコミ入れてもしょうがないけど「ポイズン」の回、犯人から借りてた100円で、そいつを助けるために救急車呼んで「カリを返した」とかセンチメンタルになってるけど、公衆電話から救急車呼ぶのに金は要らない。公衆電話の絵はそのボタンもしっかり描写してあるので、その辺は作画家の、原作者のスベったロマンティシズムへのささやかな抵抗なのかも、なんて思ったり。

サイコメトラーEIJI(1) (講談社漫画文庫)

サイコメトラーEIJI(1) (講談社漫画文庫)

サイコメトラーEIJI(2) (講談社漫画文庫)

サイコメトラーEIJI(2) (講談社漫画文庫)

サイコメトラーEIJI(3) (講談社漫画文庫)

サイコメトラーEIJI(3) (講談社漫画文庫)

サイコメトラーEIJI(4) (講談社漫画文庫)

サイコメトラーEIJI(4) (講談社漫画文庫)

*1:ジャスティス」の回のトオルの顔!