チャットモンチー 『chatmonchy has come』

デビューepを遡って聴いていました。

あなたではないよ 他のだれかだよ
子どもの頃のように優しくしてほしい
あなたではないよ 他のだれかだよ
自惚れないでよ 落ち込まないでよ
(「DEMO、恋はサーカス」)

星が輝くあの道を 昨日一人で歩いてみた
あの輝きを思い出すと 今も恋焦がれるけど
真っ暗の中で光る蛍は まるで私の体の中の
悪い部分のようにいつだって
(「惚たる蛍」)

前者は協作だからあっこ担当部分の可能性もあるんだけど、橋本の詞の曲がなかなかにいい。蛍の光を《体の中の悪い部分》と比喩するセンスなんか素敵に不思議で。
福岡詞の艶かしい女性性と詞としての高い達成、高橋詞の丹精尽くした実直さもそれぞれに愛すべきものだけれど、橋本詞のこの味わいも捨て難い。最近作では彼女はコンポーザの役割に徹している印象があるので、もっと詞作を見せて欲しいです。「ミカヅキ」なんかも素敵だけど、ストック曲らしいからね。
んでこのepはやっぱ「サラバ青春」が聴きたくて買った。この乗せ辛そうな詞をメロディで操って、これだけ感動的で、でもいやらしくない卒業式ソングにしたてた作曲家とバンドは天才やと思います。去年リクルートの企業CMがやたらスカパーで流れてたけど、あれは久々にセンチになったなあ…。

chatmonchy has come

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