ネタバレ注意。
それに祈る人々の思いを預け伝える、不思議なクスノキの番人を務めることになる青年の、ビルドゥングス・ロマン長編。
白東野作品、これまでにいいと思ったことがなかったから全く期待せずに読んだけど、リーダビリティはさすがのものがあって、ぐいぐいと読まされた。
長編小説としてはご都合主義と感じられる部分が多くて醒めはするが。玲斗、途中までは地道にやってて好感持てたのに、物語後半における圧倒的成長力…名家の親戚に拾われるという幸運と共に…、完璧超人かよと思った。千舟さんの口から《こんな素晴らしい息子》とか言わせちゃう短絡と併せて、鼻白みました。
評価はC。