ネタバレ注意。
東京五輪後、「厄災」を経て「中京都」に遷都している近未来の日本。それぞれに異能と二つ名を持つ六人の女性刑事が、政官業巨大疑獄に絡んで暗躍するテロリストと対峙する、ポリスアクション・SF。
既読のまほろの警察小説の中では最もエンタメに振り切っていて、愉しく読みました。相変わらず隠語や符丁を多く含んでクセは強いけど、「サッチョウ・ローズ」の面々の活躍は痛快にして爽快で、ああチートラノベの快感ってのはこういうもんなんだと思ったし、ストーリィは政官業癒着の構図、および懐かしの耐震偽装問題を分かりやすく示してくれつつ、勧善懲悪の帰結は必殺仕事人的なカタルシスを与えてくれる。
総合的な意味で、こうしたレーベルで書かれるには正しい小説だと思います。コレならシリーズ追ってもいいな。
評価はB。
- 作者: 古野まほろ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/08/27
- メディア: 文庫
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