横山秀夫『真相』双葉文庫

ネタバレ注意。

短編集。息子を亡くした税理士や、リストラに遭って不眠に悩む中年男性など、市井の人々が巻き込まれる事件の「真相」を描く。

いや、さすがだわ。しっかりと練られたサプライジングなプロットに、迫真性のある心理描写が合致して、巻置く能わざる、という面白さ。質実剛健たるエンタメ・ミステリで、これぞ横山秀夫という感じ。

「18番ホール」もエモーションのジェットコースタ状態で突っ走ってるけど、やっぱ表題作がよかったかな。若干ミエミエのプロットだけど、描かれる「母性」の勁さは、それを救って印象深い。

評価はB。

真相 (双葉文庫)

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