ネタバレ一応注意。
予知能力、発火能力、サイコメトリー。超能力を持つ三人の女性を描くSFミステリ作品集。
超能力者を主人公にした連作でありつつ、まったくもって活劇にはならず、その苦しみや悲しみがフォーカスされるあたりが、この作家らしい眼差しの形なんだろうと思う。正直かなり辛気臭いお話たちだけど、宮部らしいこまやかさとリアリティで描かれると、感情力への浸透力を持ってくるのも確かなことで。
でも一番印象的だったのは「燔祭」における、妹周りの悲劇だったけどな…能力者ならざる、理不尽な悲劇。
評価はC+。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 文庫
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