ネタバレ注意。
嬰児誘拐に端を発する、お馴染み折原迷宮。
この小説に関しては、本格としてのサプライズやカタルシスをどこに感じればいいのか、いまいち分らなかった。いつも通りこみ入ってはいるけど、トリックのためのトリックのように感じてしまって。
本格というよりは、むしろ単純にサスペンスとして読んだ方がいいのかもしれない。本格の評価軸としては洗練性の欠如に通じるような全体漂う垢抜けなさも、サスペンスとしては一種異様な迫力を産んでいるとの評価もできるかも。作中作を自画自賛してるような電車ホームのシーンなんか、確かにちょっと怖かったしね。
評価はC。
- 作者: 折原一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/11/01
- メディア: 文庫
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