森達也『虐殺のスイッチ』ちくま文庫

ネタバレ特になし。

副題「一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか?」。ナチスクメール・ルージュ、オウムらを題材とした、「虐殺」についての論考。

同調圧力と忖度ね、そりゃ現代日本の病理そのものだわね。エッセィとしては同工異曲の部分もあるが、映画ネタが多いのは嬉しい。

そしてノルウェーの司法精神についての項は、なんとも新鮮な驚きと圧倒的な羨望を喚起される。さすが人権先進国、衰退途上の三流国じゃどうあがいたって無理です。

評価はC。