2023-09-22 森達也『虐殺のスイッチ』ちくま文庫 reading ネタバレ特になし。副題「一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか?」。ナチスやクメール・ルージュ、オウムらを題材とした、「虐殺」についての論考。同調圧力と忖度ね、そりゃ現代日本の病理そのものだわね。エッセィとしては同工異曲の部分もあるが、映画ネタが多いのは嬉しい。そしてノルウェーの司法精神についての項は、なんとも新鮮な驚きと圧倒的な羨望を喚起される。さすが人権先進国、衰退途上の三流国じゃどうあがいたって無理です。評価はC。虐殺のスイッチ ――一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか? (ちくま文庫 も-19-3)作者:森 達也筑摩書房Amazon