S.ヴェネツィア/鳥取絹子(訳)『私はガス室の「特殊任務」をしていた』河出文庫

ネタバレ特になし。

アウシュヴィッツ=ビルケナウでの「最終処理」に従事させられた収容者たち…「ゾンダーコマンド」の生還者による証言録。

ホロコーストのまさに最前線に立たされた人の語りによるもので、その内実は…特に死体の様子など…非常に生々しく凄惨である。収容者側の人間関係や、不可避的だった口封じによる死から逃れ得た機転など、他で読めない貴重な証言。

辛いなんて形容も憚られるような記憶を、こうして遺してくれたことに最大の敬意と哀悼を捧げます。

記録のみ。