島田荘司『幻肢』文春文庫

ネタバレ注意。

交通事故で記憶喪失になり、TMS…経頭蓋磁気刺激法による治療から、恋人の幻を見るようになった主人公の女子大生が巻き込まれる、サイコメディカル・サスペンス。

ストーリィも、キャラクタも、サイエンスネタの取り込みも、すべてが安直で短絡的すぎる。東野圭吾のサスペンスものをさらにチープにした感じ。

脳科学ミステリは島荘の代名詞になりつつあるけどなんでも思いついたら書きゃいいってもんではないし、女子大生を主人公にするって作者の女性観からしたら完全に暴挙、編集者は止めないかん。

評価はC-。

幻肢 (文春文庫)

幻肢 (文春文庫)