伊坂幸太郎『死神の浮力』文春文庫

ネタバレ注意。

娘を殺したサイコパスをつけ狙う夫婦と、「死神」千葉が関わる、シリーズ第二弾の長編。

ユーモアと軽み、オフビート感…エンタテインメント性は担保されつつ、しかし凄惨でさえある題材の、重い手応えもしっかりと伝わってくる、いつものながらさすがの仕事です。

伊坂らしいケレンや伏線術は抑えめで*1、ストーリィの展開はオーソドックスだけど、満足度は高かった。映像化するなら、チャリ爆走をちゃんと名場面として演出できる人にしてほしいなー。

評価はB。

死神の浮力 (文春文庫)

死神の浮力 (文春文庫)

*1:小木沼くんの存在くらいか。あと箕輪くんは絶対裏切ると思ってたわゴメン。だって箕輪なんて名前の編集者、ロクな奴じゃなさそうじゃん…。