ネタバレ特になし。
九編からなる短編集。海と音楽が通奏低音。
いや、何食ったらこんな小説が書けるんだろうと思う…三崎のマグロかやっぱり。
豊穣なイメージと、奔放な物語、ふとした描写の端々に涙腺をやられる、生きた文章とそこに湛えられたエモーション。個人的に《絵筆をとったミドリ先生が陶器のようにほほえむ。》(268p)がやばかった。
唯一無二の小説世界。いしいしんじの前にいしいしんじなく、いしいしんじの後にいしいしんじなし。
評価はB。
- 作者: いしいしんじ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2018/12/22
- メディア: 文庫
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