二階堂黎人『猪苗代マジック』文春文庫

ネタバレ注意。
猪苗代のスキーリゾートで起こる連続殺人に挑む、水乃サトルシリーズの長編。
性別誤認の叙述トリックが眼目。角田副署長というミスディレクションにはまんまとやられたけど、単に「二人いた」ってのはテクニカルなミスディレクションと言えるのか…? と釈然としない気持ちも。他のトリックやストーリィは粗雑です。
あといつものことでどうでもいいんだけど、政治権力や警察機構を登場人物の口を借りて(不必要に)口汚く罵りつつ、名探偵の捜査介入に権力とのコネクションを使って恥じなかったり、また我が故郷山形の某温泉地が(不必要に)ディスられたり、やっぱり人格を懐疑せざるを得ない。
どうでもいいけど。
評価はC。

猪苗代マジック (文春文庫)

猪苗代マジック (文春文庫)