司凍季『首なし人魚伝説殺人事件』光文社文庫

ネタバレ一応注意。
瀬戸内の島に連続する首なし殺人事件。
…ヘッタクソやなあ、というのが何よりの感想。謎の提示、トリックの見せ方、謎解きの体を成していない短絡的な種明かし、魅力のひとカケラとしてない登場人物、会話文の比重が大きすぎる文章・描写…すべてが残念。
戦時中からの因縁や過去の事件が、島の閉鎖的な人間関係と絡む入り組んだプロットは、本格として面白そうなものになる萌芽と感じられたけど…もったいないけどどもならんわ。
評価はＤ。

首なし人魚伝説殺人事件 (光文社文庫)