太田忠司『伯林水晶の謎』祥伝社文庫

ネタバレ注意。
名古屋を舞台に連続する殺人/自殺事件に、大戦期ドイツの「水晶の夜」が影を落とす、霞田志郎シリーズの長編。
…こうして歴史上の事件を現在の事件と絡めて長編構成するのって、島荘レベルの剛腕、ないし笠井潔レベルの衒学がないと厳しいねんな…って印象。スケールが筆に合ってない。
ご当地小説として愉しむのがメインになってしまったので、どうせなら志郎くんにも名古屋弁ガンガン喋ってほしかった。なにを気取りゃあすかね、と思いました。
評価はC。

伯林水晶の謎 (祥伝社文庫)

伯林水晶の謎 (祥伝社文庫)