大塚英志『サブカルチャー反戦論』角川文庫

ネタバレ特になし。
批評集。
先日のものに比べて小ぶりで、当時のアフガニスタンイラク戦争とそれに伴う国内情勢への批評がメイン。
戦後民主主義憲法、保守への考え方への共感も、文芸評論の恣意性への反感も、著者の評論に対して感じるところは大体毎回同じ。主題においては立場を共有できてるし、アジテーションも受け止められていると思う。
しかしこの立場って、現在に至るまで似非保守の有象無象がのうのうと勢力を拡大してきたこと、その権力の延命に俺と同年代かそれ以下のマスの支持が無視できない(らしい)ことを思えば、それも決してマジョリティではないんだなあと嘆息してしまう。
あのクソどもの厚顔無恥とさもしさ、あまりに明白に下劣だと思うけれど。
評価はB−。

サブカルチャー反戦論 (角川文庫)

サブカルチャー反戦論 (角川文庫)