『グッドフェローズ』

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実在のイタリア系ニューヨーク・マフィアの回想録を基にした、スコセッシによるギャング映画。
なんつーか、ド安定の貫禄を感じさせる作品でした。デ・ニーロはもちろん、レイ・リオッタジョー・ペシも女優陣も、それぞれの役柄にハマりまくっていい仕事してるし、先鋭的すぎないヴァイオレンスも、ストップモーションの演出も、脚本のスピード感と共にごく自然に映画に馴染んでいる。タイトルとかジャケットとかからして、もっと感動的なマフィアの友情みたいな話かと思ってたけど、なかなか寂寞としたシニシズムがあって、いい意味で裏切られた。実録ものの佳作家、みたいなイメージになってきたな、スコセッシ。
二時間半退屈することなく、安心して愉しむことができましたが、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』ほどのインパクトや深い余韻はなかったな…全部がそんな映画じゃなくていいってのはその通りだし、スコセッシもそういう監督じゃないんだろうけど、ギャング映画って括りの中ではどうしても比べてしまう…でもとりあえず、『ミーン・ストリート』よりは全然面白かったよ。