山田正紀『機神兵団 1』ハルキ文庫

ネタバレ一応注意。
第二次大戦突入直前の大陸。突如襲来した「エイリアン」に対抗すべく日本軍によって製造された巨大ロボット「機神」と、それを運用する秘密部隊「機神兵団」をめぐって展開する架空戦記SF。
今後の展開により上記梗概に変更が予想されるところでもありますが、とりあえず荒唐無稽な梗概は梗概として、この巻は時代と舞台の設定披露、およびキャラクタの顔見せなのですが、すでにして充分に面白いです。近未来SFだと思ってたらすっかり架空戦記であったわけですが、固定ファンの根強いジャンルとしての魅力も認識しましたし、あるいは国際謀略サスペンスとして見ても、さすがは山田正紀という充実を見せる本格派のエンタテインメントです。
ロボット・アクションに至るのはこれからでしょうが、こうしたサスペンス的な要素と両輪的に物語が回っていってくれればいいなあという希望。
評価はB。

機神兵団〈1〉 (ハルキ文庫)

機神兵団〈1〉 (ハルキ文庫)