山田正紀『竜の眠る浜辺』ハルキ文庫

ネタバレ一応注意。
海辺の田舎町が、町まるごと白亜紀にタイムスリップ、という奇想SF。
ちょっとジュブナイルめいた空気もある力の抜けた世界観だけど、田舎町のちょっとずつ残念な群像と、その克己のドラマは、シニシズムとユーモア、そして愛らしさとあたたかみを兼備して描かれていて、好感の持てる小説だったように思う。
いかにもな小品ではあるけれど…。
評価はB−。

竜の眠る浜辺 (ハルキ文庫)

竜の眠る浜辺 (ハルキ文庫)