新川直司『さよならフットボール』(全2巻)講談社KCDX

女子中学生サッカーマンガ。
(いつものとは違う)後輩に借りました。
主人公はJC、試合もほぼ新人戦一試合のみ、という小品だけど、楽しめたし品質は高いと思う。
キャラもストーリィも正直ありがち。「トータルフットボール」「サッカーはパスゲーム」といった言説、フィジカル/テクニックの二項対立といったパラダイム、作中語られるそれらも目新しいものではない(だからしたり顔の監督が好きになれない)。
優れていると思うのは、画。しっかりサッカーのプレイイメージができていて、それに基づいた絵・構図になっていると思う。一対一じゃ抜けなかったナメックを、テツを囮にして抜くとか、ヒールリフトで三人抜くとか、「ジズー」つって伏線張っといてのルーレットとか、絵・構図・ドラマの連動したシーン、そういう意味での「いい画」が多くありました。
流行の小畑健系統、『冷たい校舎の時は止まる』のコミカライズでは表紙詐欺だとか言われてましたけど(某サークルの先輩から)、これはいい仕事だったと思います。

さよならフットボール(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)

さよならフットボール(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)

さよならフットボール(2)<完> (KCデラックス 月刊少年マガジン)

さよならフットボール(2)<完> (KCデラックス 月刊少年マガジン)