三谷幸喜『古畑任三郎 2』扶桑社文庫

ネタバレ一応注意。
ノベライズ第二集。実際の読了は一週間以上前なので、ワイドショウに踊らされたわけではありません。しかし『やっぱり猫が好き』は観たくなったな。主にもたいまさこに関する興味だけど。
閑話休題
前作より、いろんな意味でレベルは高いです。誤字脱字は見る限りなかった…ってそんなん商業出版物として当たり前なのだけど。
倒叙ミステリとしての達成も、『1』より高いと思います。「ちなみの家」における、ダイイング・メッセージのアプローチ。「中川外科部長のコート」における、クローズド・シチュエーションの面白さと、陥穽の仕掛けの巧みさ。陥穽の仕掛け、という意味では「迫坪秘書の長い夜」もいいね。
でも、せっかくだから「ちゃんとした」小説として読ませてもらいたかった気はするけれど。まあないものねだりか。
評価はC+。

古畑任三郎〈2〉 (扶桑社文庫)

古畑任三郎〈2〉 (扶桑社文庫)