花村萬月『なで肩の狐』徳間文庫

ネタバレ注意。
元ヤクザのバーテンが、幼馴染のバーのママ親子と、なぜか偶然舎弟になった元力士と、北海道を旅しながらヤクザとドンパチやる小説。…要領よくまとめたつもりだけどよく分からんあらすじやな。
集英社文庫での音楽小説から一転、バイオレンス描写もいたって容赦のないハードな路線だが、その小説としての軽やかさ、飄々と、あるいはあっけらかんとしたキャラクタの魅力、といった美点はそのままだ。後半において描かれる北海道の情景も美しく、魅力的なロード・ノヴェルに仕上がっていると思う。
平均点高いぜ、花村萬月
評価はB。

なで肩の狐 (徳間文庫)

なで肩の狐 (徳間文庫)