ネタバレ一応注意。
いよいよ残り数冊というところで、「代表作」の誉高い作品に手を伸ばし…たのですが、「別にいつも通り」ぐらいの感想でした。
音楽と、暴力と、性。もうこうなったら作家の「本質」でしかあり得ない主題。やさぐれたブルース・ギタリスト、同性愛者のヤクザ、美貌のディーヴァ。酷くトガっていながらも愛らしいキャラクタによって織りなされる、ダークでありつつ爽快で、歪なのにまっすぐなラブ・ストーリィ。
極めて花村萬月らしい小説、疾走感のままに愉しく読めるが、期待を越えるものではなかったな、というのが正直なところ。最初にコレ読んでたら感想違ってたかもしれないけど、いかんせんいっぱい読んできたからなあ、こういうの。
評価はC+。
- 作者: 花村萬月
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1998/09/01
- メディア: 文庫
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