ネタバレ一応注意。
大学の学生寮を舞台にした小説。
高校ならまだよかったのかもしれないけど、ちょっと全体的に単純で純朴…悪く言えば幼稚な印象の強い小説だった。キャラクタは出て来た瞬間、そいつにどんなエピソードが待ち受けていて、そして物語全体の流れの中でどんな役割を担うのか、すぐに読めてしまう。ちょっとヒネリがなさすぎるよなあ。キャラが動いてるんじゃなくて作者の意図だけが透けてるから、舞台もドラマも魅力的に見えない。
あとやっぱこういう小説を読むと反射的に、全共闘世代への媚を感じてしまうよね。そういう先入観はよくないとは思っているのだけど。
評価はC。
- 作者: 野沢尚
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/08/20
- メディア: 文庫
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (20件) を見る